バレンタインデー当日、夜勤明け(祖父の看病)の私は花屋へ寄り、ピナちゃんにプレゼントする花を買い家へと戻った。
昨夜は一緒に過ごせなかった寂しさから、私を見た瞬間に飛び掛かってきて、いつもより割り増しされた”まとわりつき”を行われ、顔を涎まみれにされるだろうと覚悟をしていた。
しかし私の予想は裏切られることになる。リビングへ行ってもピナちゃんの姿は無く、しかし留守にしているわけではないことはすぐに分かった。
上の階の寝室から「おおーん(´;ω;`)」とピナちゃんの泣き声が聞こえるのである。
何事だろうかと階段を駆け上がり寝室のドアを開けると、ベッドの上で号泣しているピナちゃんの姿があった(驚)
「どうしたの?」と聞いても返事をすることはなく、ただ泣き続けるピナちゃん。
ピナちゃんが泣く姿を見るのは慣れっこだけど、ここまで泣くのは余程の事があった時で、この状態のピナちゃんは会話ができるまで落ち着くのは少し時間が必要な事を知っている。
ベッドに腰かけ肩を抱くと、爪が食い込みそうなほど拳を握りしめているのに気が付いた。
ピナちゃんは軽度のストレスであれば食べたり寝たりして対処する。この拳を固く握り続ける行為は、物や人に当たったりできないピナちゃんがストレスを発散する最終手段なのである。
そんなピナちゃんの姿を見るのは辛い。
爪が短いので握って怪我をすることはないと思うけれど、心配なので他の方法でストレスを発散してもらおうと思い、「スッキリするから引きちぎってみなよ」と毛布を渡した。
グイーグイーと力を込めて毛布を引き裂こうとするが、ピナちゃんの力では引き裂けるわけもなく、すぐに毛布を諦めて拳を握り始めた(涙)
手頃な柔らかさの物はないだろうかと周囲を見渡すとティッシュがあったので、一枚渡してみるとピナちゃんはビリビリに引き裂き、丸めてポイッと捨てた。((これは散らかるから駄目だ))
次のティッシュを渡さないでいると、再びピナちゃんは拳を握り始めたので、「ピナちゃん俺を殴ってみろよ!スッキリするかもしれないよ!」と服を捲り上げて腹筋を出した。チラリとこちらを見て「オオーン(ノД`)」と泣きながら首を横に振るので「これも駄目か」と思ったが、枕を持って構えて「ピナちゃん、これならどうだい?」と聞いてみると「オオン(´;ω;`)」と頷いた。
「思いっきり殴っていいよ!」と構えたが、殴っては悪いと思っているのか、こちらを見て泣いているだけのピナちゃんに、「この枕は低反発だから!」とよく分からない説得を試みると、ピナちゃんも覚悟を決めたのか「オーン(ノД`)」と枕を殴ってきた。
ただピナちゃんは両手で同時に殴るのである(笑)
「良いパンチだ!世界も見えてきたぞ!」とピナちゃんの闘志に火をつけ、「オーン。・゚(゚`Д)゙」と両手パンチを繰り出すピリピン人ボクサーのトレーナーとなっていた。
1分もすると殴り疲れたのか体の力も抜けていて、泣いてはいるけれど会話ができるようになったので、泣いていた理由を聞くと今回の原因もママだった。
「冷たい言い方だけど、ママに期待しても変わらないよ」とピナちゃんに話をすると、納得しているように見えたが優しいピナちゃんの事なので、いつかは変わると信じ続けてまた裏切られるのだろう。
しばらくすると落ち着いたので、リビングに置いていた花束を取ってきてプレゼントすると、「アリガトポ(*´Д`*)」とバレンタインデー用に作った手作りのティラミスを出してくれた。
これからもピナちゃんはフィリピンの問題で悲しい思いをすると思うけれど、せめて日本では楽しく過ごしてほしいと願うばかりである。
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