フィリピンでトウモロコシビジネスを始めた妻

ピナちゃんの叔父さんから「コーンビジネスに興味はないか?」と連絡があった。
まぁ、全く興味はない。

コーンどころかフィリピンで何かをしようという気持ちは皆無なのでその旨を伝えたのだが、Skypeを切って珈琲を飲んでいる時に、ふとピナちゃんが挑戦すれば勉強になるのではないかと思い、もう少し詳しい内容を聞いてから判断しようとSkypeを叔父さんに掛けなおした。

 

どのような内容の話なのか聞くと叔父さんの友人が所有している畑があり、急な出費が重なり肥料や人件費を支払う事ができず休眠畑になりそうなので、運転資金を投資する事で栽培が成功した時に利益の一部を受け取るが、栽培に成功しなかったり売れ残って廃棄された場合は無配当の場合もある仕組みのようだった。

通常の投資であれば収穫量や廃棄量や栽培方法等、確認する事は山ほどあるが、フィリピンの田舎で個人がやっている事なので、細かな数字は記録しておらず何となくしか分からないのである。

 

当然バランスシートや損益計算書も存在せず、外部から事業の状態を確認するには本人から聞くしかなく、その言葉を裏付けるものは無い。

投資をするかしないかの判断は普段から正直者だとか、そんな根拠のないあやふやな情報で決断しなければならない。

 

現地へ住んでいたり確認しにいく気がない場合は、肝心の栽培の成否も土地所有者の言葉を信じるしかないが、私が信頼している叔父さんが信用できると言っている友人なので「大丈夫だといいな・・・」と思っているが、人の良い叔父さんなので叔父さんも一緒に騙されていればお金だけ持ち逃げをされるリスクもある。

所有者が逃げなくても畑の権利を第三者名義にしたり責任を逃れる方法は幾らでもありそうだし、僅かな投資の為に抵当権を設定するのも面倒で、そもそも抵当権の設定をした所で回収にかかる労力を考えればする価値は無さそうである。

 

投資金額は現地の物価からすれば高額だが、日本円にしてみれば10万円程度なので、例え騙されたり失敗したりしても致命傷を受ける事はなく、ブログのネタになるし今後フィリピンで同様の投資をしようとしている人達への情報にもなるので深く考えないことにした。

上手くいった場合の受取金額の予測を叔父さんに聞いてみると、3ヵ月に一度収穫・販売をして問題なく育てば3ヵ月おきに3万円支払い、年間で考えれば12万円の収入となり投資金額が10万円だと利回りは120%となり、これが元金である10万円を一括で返済するまで続く。

 

ちなみに現在の銀行の預金金利は0.001%~0.12%で、日本で行う一般的な不動産投資の平均利回りも7-10%くらい(太郎調べ)なので、利回りだけで考えると120%という数字は魅力的に見えるが、不作だった場合は支払われる金額も減り、最悪の場合は配当は無しというギャンブルのような投資で、それもまた面白そうなのである。

私はトウモロコシについて全く知識がないので、3ヵ月に1回も本当に収穫ができるのか?という疑問や、どこかで同じ土に続けて同じ作物を植えてはいけないという話を聞いたような気もするので、叔父さんから又聞きになる話をどこまで信じていいのかは分からないが、ピナちゃんがトウモロコシビジネスに関わり、失敗しても何故失敗したかを考える機会が作れて今後の教訓になるだろうし、成功すれば大きな成功体験を僅かなお金で体験する機会となるので、10万円は授業料だと思いピナちゃんに相談してみた。

ピナちゃんは私と叔父さんの話だと思い聞いていたので、まさか自分がするとは思っておらず驚いていたが色々と話をした結果、上手くできるようならフィリピンのママへの仕送りをそこから捻出して、日本での家計への負担を減らせると考え「チャレンジシマス(`・ω・´)」と前向きな返答があり、とんとん拍子でトウモロコシビジネスへ参戦が決定したのである。

 

その後の叔父さんの話では友人は長い間トウモロコシの栽培をしており、何か嫌な予感がすれば資金を無駄にしないため栽培をしない事もある慎重な人物なようで、フィリピンで不動産を買っていなければ叔父さんが資金を出していたと言っていたので、案外上手くいく気もするのである。

ただし資金提供の条件で、ピナちゃんが知りたい事があれば教えてくれる事や何に幾ら支払った等のお金の流れを共有する事を飲んでもらったので、トウモロコシビジネスを通してお金の知識を身に着けてもらいたいと思っている。

 

この事について私は今後口出しをしないので自分で考えて判断するように伝えてある。

私の知らぬ間にピナちゃんが上手い事やって事業規模を拡大させ、いつの間にかフィリピンの田舎町にピナ山トウモロコシ農園が出来ていたら、畑の片隅を貸してもらいマンゴー畑を作って、ピナヤマンゴーと言うブランド名にして日本へ輸出しようかと想像は膨らむのである。

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