先月メインバンクの新しい担当者がオフィスに来た時に、マイナス金利の話題になったので「最近数字の1を見ると怖くて震える、俺に1は見せないで!」と、分けのわからない事を言って困らせて遊んでいた。
要は借り入れの金利を0%台に引き下げてくれと、冗談半分で要求をしているのだが、「持ち帰らせてください」と真に受けてしまい、その担当者が再び昨日オフィスにやって来て、稟議がどうのこうのと難しい言葉を並べもったいぶって話してくるので何が言いたいのか聞くと、金利を本当に0%台後半まで下げてくれて驚いた。試しに言ってみるものである。
気をよくした私は次のアポの時間を聞き時間に余裕がある事が確認できたので、県外から来てまだ行きつけの床屋がないと言う担当者に、散髪をご馳走してあげようと友人が経営している近所の床屋へと向かった。
「営業中に髪を切るのはまずいです」と言っていたが、「あだ名が支店長になるけど大丈夫?」と聞くと、銀行で鉢合わせた時にそんな呼び方をされるのを恐れたのか「同行させて頂きます!」と営業の鏡のような元気の良い返事が返ってきた。
床屋へ向かう道中「ポイントカードが一杯になったらパンチパーマが無料になるよ」と教えてあげると、「えっ!えっ?パンチパーマだけですか?」と驚いていたので、「うん、そうだよ。」と真顔で答えたが、もちろんそんなサービスは嘘で、笑いを堪えプルプルと震えながら運転していた。
床屋の前へ着くと友人が私達に気が付き出迎えてくれて、担当者を紹介して名刺交換を済ませ、待合席へと案内された。
担当者が「本当に切らないと駄目ですか?」と最後の抵抗を見せるので、「切らなくてもいいけど話を聞いてあげてよ」と、床屋に連れてきた理由を話した。
実は友人夫妻は賃貸物件で床屋を営んでいるのだが、そろそろ近場で手ごろな物件を購入して営業しようと考えていて、物件の購入資金を貸してくれる金利の安い銀行を紹介してくれと頼まれていたのだ。
連絡先を教えるだけで済むのにこんな回りくどい紹介をしたのは、単に暇だったからである。
現在の床屋物件は築年数もおそらく40年を超えて古いのだが外壁の修繕を行っている様子はなく、内装も友人の独特の感性で作られており正直言って小汚い床屋であるが、私をはじめ熱烈な固定客が多くいつも忙しくしており、夫婦二人で営業しているので人件費もかからず、銀行からすればリスクの少ない客で、突然降ってきた優良融資先に担当者はお礼を言ってきたが、お礼を言いたいのは金利を下げてもらった私なので、ついでにノルマがこなせそうにない時に、担当者からNISA口座を作る約束をしておいた。
友人と担当者が融資に必要な準備物の話をしている間、時間を持て余した私は奥様に髪を切ってもらい、話が終わった担当者をオフィスまで送り解散した。
散髪して男前になった姿をピナちゃんに見せようと、午後の仕事はやめて家へ帰り、エレベーターから出た瞬間、何者かが飛びかかってくるのである。
ブラガッ(*´Д`*)!!
私「!? ちょっとピナちゃん、他の人だったらどうするの(笑)」
・・・(‘A`)!? ※髪が短くなってるのに気が付いた。
(゚Д゚≡゚д゚)ポ・・ポギ!! ポギッッッ!!(訳:カッコイイ!)
(゚Д゚≡゚д゚)ハッラー!! カクイイ!!
私が髪を切って帰った日は、目に男前フィルター(配偶者が格好良く見えるフィルター)を装着しているピナちゃんは大騒ぎなのである。
家へ入ると私の男前ぶりを後世に残したいのか、iPhoneでパチリパチリと写真を撮ってきて、芸能人はこんな日常なのだろうか?と考え、日ごろ人から格好良いと言われない私はまんざらでもない気持ちになり、嫌がる素振りを見せながらも、少しでも男前に撮ってもらおうと、キリリとした顔をしてポーズを変えたり目線をあえて外したりモデル気分であった。
相当な枚数を撮られたあと、カメラマンピナちゃんによりお気に入り写真の選別が行われ、ベストショットが決まったようである。
私「どの写真が良かったの?」
ピ「これがカクイイデス.。゚+.(・∀・)゚+.゚」
私((ほーん、これを選んだか))
ピ「道に迷ったゴリラみたい(*´Д`*)」
!?
それ格好良いの?
ピナちゃんが格好良いと思う基準が益々分からなくなったが、あまり深く考えるのはやめる事にしたのである。
今朝、気持ちよく眠っていると「太郎!太郎!」とピナちゃんが私の体を揺すってくるのである。只ならぬ様子にピナちゃんの体に何か問題が起きたのかと思いドキリとしながら目を覚ましたが、興奮はしているが痛そうな様子はなく少し安心した。[…]
ピナちゃんは車の運転が好きである。車の運転といっても運転免許を取得していないので、時々遊びに行くゲームセンターでの話しである。午前中ゲームセンターで遊んでいたのだが、ピナちゃんの運転は私が警察官であれば職務質問をするだろうな・・と考え[…]