フィリピーナのレストラン経営

この記事は1人で生活できるなら勝手に出ていけの続きです。

 

前回までのあらすじ

ピナちゃんの友人カトリーナは、思いやりのない夫に嫌気がさし離婚を決意した。

財産分与も期待できない中、病気の実母と子供の面倒をみながら生活費を稼ぐため、これまでの経験を活かしてコロナ禍のフィリピンのケソンでレストラン開業に踏み切る。

物件も見つかり開業準備は進んでいたが、当てにしていたお金が手に入らず困り果てていた所、イケメン日本人スポンサーから融資を受けた。

 

レストランの開業に向けてカトリーナは着々と準備を進めた。

メニューやテーブルの配置などを逐一ピナちゃんに相談していたけれど、レストラン経営なんてピナちゃんには未知の世界なのでニコニコと聞いているだけだが、カトリーナも自分の考えを一度アウトプットすることで頭の中を整理していたのだろう。

 

ある日、メニュー開発会議に私も招かれた。流行に敏感な私の意見を取り入れたいのだろう。

良い所を見せたい私は原価の安い粉もの、中でもたこ焼きをサイドメニューで提供するメリットを伝えた。

 

高い利益率だけでなく、たこ焼きであればバラ売りも可能だし、クリクリとひっくり返す職人技はショーレストランのようである。

何よりイロイロ市でたこ焼きを販売しているタカさんのブログを見て、たこ焼きはフィリピン人にも受け入れられる事を知っていたからだ。

 

「どうやって作るの(`・ω・´)?」と聞いてくるので、イメージしやすいようにタコ焼き作りの工程をスカイプで実演すると、「面白い食べ物ね(`・ω・´)」と興味を持ち、トッピングやたこ焼きの中身にバリエーションを持たせる等のアイデアも出てきた。

そして連日に渡る会議の結果、レストランで提供するメニューはフィリピン人の大好きなチキンに決まった(血涙)

 

驚くゴリラ
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たこ焼き会議は何だったんや!

 

こうして食事メニューも決まり、テーブルやイスやコンロといった必要な物だけを揃え、スタッフも集まり、オープンの日を迎えたのである。

カトリーナから送られてきた写真には、店内の席が全て客で埋まり大繁盛の様子であった(驚)

 

「すごいじゃねーか!」

夜中に連絡してきたカトリーナを私達は絶賛した。しかし浮かれる私達とは対照的にカトリーナは「今は知り合いがたくさん来てくれてるだけ(・∀・)これからよ!」と冷静である。

カトリーナの予想通り、時間の経過と共に客足は途絶え始めて、日に日に満席の時間は減少していった。

 

カ「何かインパクトが必要だと思うの(`・ω・´)」

ボーナスステージが終わり客足が減少したことに気が付くと、Face Bookでの集客に加えて店に個性を持たせようと次の手を考え始めた。

「何かアイデアはないかな(・∀・)?」と聞いてくるカトリーナに、秘策を伝授しようとしたところ‥‥‥

 

ピ「食べ放題(*´Д`*)」

カ「いいわね(・∀・)!」

とても秘策ノーパンしゃぶしゃぶを言い出せない空気になった(涙)

 

翌日から開始された食べ放題システムはフィリピン人のハートを掴んだ。

再び活気の溢れる状態になり、スポンサーからの「コーラで満腹にするんや!」とのアドバイスで飲み放題も導入されて、レストランは軌道に乗り始めた。

 

カトリーナの夫や夫の家族がFace Bookで変な噂を流そうとしたりと妨害はあったけれど、カトリーナの性格を知るスタッフや客は気に留める様子はなく、新しい生活も安定してきて本当に毎日が楽しそうで、「本当の人生が始まったみたい(´;ω;`)」と喜びで涙を流す日もあった。

そんなカトリーナを見て私達も全て順調なのだと思って安心していたところ、思いもよらない状況になった。

 

カトリーナの体に異変が起きたのだ。

本人は血管の病気だと言っているのだけど、足の広範囲ににあざのようなものが広がり長時間店に立つことができなくなった。

 

「太郎が可哀想だから内緒にしてね(´・ω・`)」とカモネギ体質の私の性格を見抜き、これ以上私に負担をかけないようピナちゃんには口止めをしたようだけど、画面の後ろで本を読んでいた私は何となくトラブルが起きたことを理解して、後でピナちゃんに教えてもらったのである。

シェフやスタッフもいるのでレストラン経営に大打撃と言うわけではないが、社長のカトリーナが店にいないと売り上げが下がるのは目に見えている。

 

現在そんな状況でちょっと困ってるけど、様子を見ながら本当に危ないと感じれば何とかしたいと思っている。

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