ピナちゃんと私は時々デパ地下でデートをする。
美味しいお惣菜や食材、デザートがお目当てである。
デパ地下に限らずスーパー等でも、閉店が近づくと定価→3割引→半額と、数分前まで定価で販売されていた物が、在庫処分の為に安くなる。
ピナちゃんは、この在庫処分の割引システムが大好きなのだ。
ちなみにピナちゃんが、日本に来て最初に読めるようになった漢字は「大特価」である。
デパ地下ではお目当ての商品が半額になるまでピナちゃんは妥協しない。
販売ブースをグルグルと周って、半額になる瞬間を待っている。
だが人気の店舗になると、半額になる前に売り切れて買えなくなる事もある。
私「ピナちゃんソールドアウトだって」
ピ「アイ! ザンネンデス(´・ω・`)」
私「無くなる前に買った方がいいんじゃない?」
ピ「デモ、半額で買えるデス(´・ω・`)」
私「じゃーもう少し待ってみようか」
ピ「ハイ(´∀`*)」
30分待って数百円しか違わないのであれば、その30分を自分のスキル向上(ピナちゃんなら漢字)に投資した方が生産性は高いと思うのだが、時間的価値を考えないのでひたすら待つのである。
そんな事を考えながら私も 生産性 <<< 楽しそうなピナちゃん の為、喜んで一緒に待つ。
時間的価値などピナちゃんを前にすれば関係ないのである。
ある日、いつものように半額になるのを待っていると、『かりんとう』を売っている特設ブースがあった。
私「ピナちゃん、これ見てごらん」
ピ「コレ ナンデスカ(`・ω・´)?」
私「う○こだよ」
Σ(゚д゚;)!!
ピ「日本人はう○こ食べるデスカ(゚д゚;)?」
私「カルチャーだからね。試食してみる?」
(´;ω;`)イヤデス!!
私「美味しいのに(´・ω・`)」パクッ
((( ;゚д゚))アーーーーイ!!
私「本当はスナックだけどね(´∀`)」モグモグ
ヽ(#`Д´)ノ ビックリ スルデスヨ!!
私「ごめんね(笑)さすがにウ○コは食べないよ!」
ピ「ジャパニーズ カルチャー ダカラ アクセプト スル クマリマシタ(訳:日本文化だから受け入れるか迷いました)」
※ピナちゃんは日本文化を可能な限り受け入れようとする。
その後、かりんとうを試食したピナちゃん。美味しかったみたいで買って帰りました。
家に帰ると、日本在住フィリピン人の友達リザにスカイプ。
ピ「リザ!これ知ってるデスカ(*´Д`*)?う○・・」
リ「知っテル!かりんとうデショ」
(´・ω・`)・・・
日本に長く住んいるリザも、過去に騙された経験があって知っていたのである。
とても残念そうなピナちゃんは、フィリピンの家族にスカイプをしていた。