ピナちゃんは卵かけご飯が苦手で美味しく食べれない事に悩んでいた。
生卵を食べる食習慣のないフィリピン育ちのピナちゃんは味よりも恐怖心?が上回ってしまうようで、私が卵かけご飯を食べていると必ず一口チャレンジするが、何度食べても駄目なのである。
苦手なら無理に食べなくてもよいのだが、最近の節約生活で卵かけご飯をリクエストする事も増えてきたし、私が食べる料理は慣れればとても美味しい事をピナちゃんは知っている。
来日して間もない頃、刺身・イクラ・味噌汁を食べる私をクレイジー呼ばわりしていたが、日本で生活する中で私が食べている物をつまみ食いするうちに、次第に舌が変わり大好物となった経験から、ピナちゃんは卵かけご飯のポテンシャルを信じている。
私達の周りには日本に十数年住んでいても、未だに寿司が食べれないフィリピン人もいる。
一緒に回転寿司へ食事に行くとエビフライ巻きやカラアゲばかり食べているが、寿司を克服したピナちゃんはサーモンやイクラ巻きをパクパクと食べて周りのフィリピン人達を驚かせ、「食べていれば後で美味しくなるから」と他のフィリピン人にもお勧めするが拒否され、本当は美味しいのにもったいないと思う気持ちがあり、卵かけご飯も慣れが必要だと思っているのだろう。
ちなみに以前は納豆にも挑戦していたが、納豆が食べられない私も巻き込もうとするので「納豆は足の臭いが好きな人が食べる食材」と教えると、納豆を食べたいと言わなくなった。
ピナちゃんは卵かけご飯を一口食べる度に「いつ美味しくなりマスカネ(´・ω・`)」と舌が変わる日を待っているが、私は不思議に思う事があった。
ピナちゃんはすき焼きの時は肉を生卵に浸してパクパク食べるのである。
それどころか生卵のついた肉をご飯にバウンドさせて食べることもある。
この辺りに卵かけご飯を克服するヒントが隠されている気がするが、その謎はまだ解明されていない。
そもそもフィリピンにはバロットと言う、孵化直前の卵をゆで卵にして食べるグロテスクな卵料理があるので、それに比べれば卵かけご飯なんて可愛い物だと思うのだが、ピナちゃんはバロットを食べる事には何の抵抗もないとのことだった(驚)
閲覧注意:バロット
幼い頃から親しんできた食べ物は食べる事ができるが、大人になって初めて味わう未知の食感・香り・見た目の食べ物には抵抗がある。
この食べ物の問題は国際結婚の場合は往々にして起こり、私もフィリピン料理のシニガンが未だに苦手だし、先日も友人フィリピーナにもらった謎のデザートも、食べてはいけない色のような気がして一口目は躊躇した(笑)
これ↓
いつかはピナちゃんも卵かけご飯を美味しく食べれるようになってもらいたい。
余談ではあるが卵かけご飯の事をTKGと言うのだと、下の階へ住む大学生の娘さんに教えてもらった。これまでの人生で初耳であった。チョベリバである。