この記事は高品質な鼻毛との出会いの続きです。
私は電動歯ブラシを使用している。
一般的な軟弱歯ブラシだと強靭なストロークに耐え切れず、1週間も使用すれば毛先が開いてしまい使用感を損なうので、二十歳を過ぎた辺りから電動歯ブラシを使うようになった。
電動歯ブラシの場合は渾身の力を込めて歯を磨くと、プルプルと震えるヘッド部分の元気がなくなるので、自然とソフトな力加減で歯を磨くようになり、1ヶ月ごとに先端のブラシを変えるだけで済むので経済的である。
来日して初めて電動歯ブラシを見たピナちゃんは、そのハイテクぶりに興味を示していたので、試しに持たせてスイッチを入れてもらうと、手への振動と残像が見える程のブラシヘッドの動きに驚いて、電動歯ブラシを持ったまま固まっていた(涙)
その反応を見て電動歯ブラシよりも軟弱歯ブラシを使いたいのだろうと思っていたが、私がブラシヘッドの交換をお願いするたびに、ブラシヘッドを変える前にスイッチを入れて歯を磨こうと挑戦するのである。
だが少し歯に触れただけで「イィィィッΣ(゚д゚;)」とビックリして電動歯ブラシを使いこなせずにいた。
毎回のように試すので「ピナちゃんも電動歯ブラシにする?」と聞いても、「難しいダカラ(´・ω・`)」と断るのである。
少し時が流れて年初に電動歯ブラシ本体が古くなってきた為、新しい物を購入しようと考えていた時に一応ピナちゃんにも聞いておこうと思い、「一緒の電動歯ブラシをピナちゃんも買う?」と聞いてみた所「お揃いデスカ!! スルデス(*´Д`*)」と予想外の返事が返ってきて、お揃いであれば多少の問題は関係ない事が分かり、言い方も大切なのだなと思った。
軟弱歯ブラシを捨て、背水の陣で電動歯ブラシへの挑戦が始まったピナちゃんは、当初プラスチック部分を歯に当てガリガリと歯ブラシとは思えない音をさせる事もあったが、今ではホワイトニングモードやセンシティブモード等の切り替えも覚えて、特に切り替える理由はないのだが毎日違うセッティングをして華麗に磨けるようになっている。
前置きが長くなりましたが、ここからが前回の記事の続きです。
先日もブラシヘッドの交換時期になったのでピナちゃんに交換をお願いした。
私がベッドでゴロゴロしていると、ピナちゃんは寝室の隣にあるドレッシングルームのクローゼットの奥からダンボールを引っ張り出してきた。
手には電動歯ブラシのブラシヘッドを持っていたので「こんな所にストックを置いていたのか……」と思っていると、ダンボールの中にブラシヘッドを入れて奥へと収納しはじめたのである。
!?
私「ピナちゃん何してるの?」
ピ「キープしてるデスヨ(`・ω・´)」
私「もしかして今入れたの古い歯ブラシ?」
ピ「ソデスヨ(`・ω・´)」
私「そのダンボール見てもいい?」
ピ「見たいデスカ? イイデスヨ(*´Д`*)」
こ……これは!!
ゴミばかりじゃないか(驚愕)
謎に包まれたダンボールの中には、古くなったので捨てた私の衣服をはじめ髭剃りの替え刃や体を洗うタオル等、太郎ゆかりの品が入っていた。
私「何でゴミをしまってるの(笑)ちゃんと捨てないと」
ピ「嫌デス(´・ω・`)」
私「いや駄目だよ、いらない物を持ってたら」
ピ「アヨコ!! イルデスヽ(#`Д´)ノ」(訳:嫌です。必要です。)
私「もっと可愛い物集めたら?ヒヨコとか好きでしょ?」
ピ「ダミ!! アヨコー アヨコー・゚・(ノД`;)・゚・」
私にダンボールを捨てられると思ったのか、心配そうな顔をしながら再びクローゼットの奥にダンボールを収納しはじめたのを見て、コレクターが集める物は色々あり、ピナちゃんはその対象が私のお古なだけで、私が集めている葉巻も、煙草や葉巻を吸わない人から見ればゴミも同然だと気が付き、慌ててピナちゃんの大切な物は捨てる必要はない事と、捨てようとした事を謝ったのである。
しかしいくらコレクションと言っても無尽蔵に集められては問題があるので、同じ品物でも鮮度の高い物を入手した場合は古い物は処分するという約束で話はまとまった。
前回の記事の鼻毛もピナちゃんはコレクションに加えたかったようだが、まだ大物には巡り合っていないので、コレクションに追加されるのは暫く先の話になりそうである。