ピナちゃんは車が好きである。
乗るのも見るのも洗うのも楽しそうなので、車好きなのは気が付いていた。
車で出かける時には「( ・Д・)プリーズ!!プリーズ!!」と、車の鍵を押してロックを解除したくて仕方がないようなので、鍵を渡してあげる。
ポチッ
.。゚+.(・∀・)゚+.゚
鍵を開けるという行為の何処に楽しめる要素を見出しているのか不思議だが、本人は満足気にしているので楽しいのであろう。
普段なら大人しく鍵を返してくれるのだが先日買い物を済ませた後、車で少し休憩しようと伝えた所、運転席に座らせて欲しいとお願いをしてきたのである。
「エンジンを掛けてはいけないよ」と約束をしてから席を交代したが、運転席に乗り込むピナちゃんは目を輝かせて一目見ただけでワクワクしているのが分かるほど興奮していた。
運転席からサイドミラーを確認したピナちゃんは「後ろが見えるデス(゚д゚;)!」と、私がいつも車線変更や駐車する時に、サイドミラーを見ていた謎が解けたようである。
ピ「お客さん、どこ行くデスカ(‘A`)」
私((タクシーのつもりかな・・?))
私「あ・・じゃあ家までお願いします。」
ピ「二百円(‘A`)」
ふてこい顔でお金を要求してくるフィリピン人タクシードライバー。
私「すみません。今お金がないのですが・・。」
ピ「何でデスカ?本当はあるディバ(‘A`)ん?ん?」
なぜ悪徳ドライバーを選択したのか分からないが、顔が尋常でなくふてこいのである。
私「さきほど晩御飯の材料を買ったので本当にないんです。ちょっと食べ物を返してきますね」
ピ「アイッ!? ダイジョブデスヨ!!(゚д゚;)フリーデス」
ピ「シートベルトしてクダサイ(‘A`)」※エンジンはかかってない。
私((まだ続くのか・・)) カチャリ
ピ「じゃ、出発シマス(‘A`)」
こうしてピナちゃんの空想ドライブが始まった。
意気揚々といつも助手席から見て知っているウインカーをクイッっと押し上げ、出発するはずのピナちゃんであったが、エンジンが掛かっていないため反応しない。
(‘A`)?
何か間違えたかな?という感じの表情を浮かべ、レバーをカチカチ触ってみるのだが無反応なのである。
気を取り直して左右を確認したあと、ハンドルを切り再び空想ドライブは始まろうとしていたが・・
ハンドルロックが掛かっているのでハンドルも回らなかったのである。
ピ「何でムービンしないデスカ(´・ω・`)?」
私「エンジンが掛かってないからね」
ピ「アイ残念デス(´・ω・`)」
こうして運転席を堪能しタクシープレイは終了したが、家に帰っても興奮冷めやらぬ様子でハンドルの持ち方やギアの意味などを聞いてくるので、まさかと思い聞いてみた。
私「ピナちゃん・・車を運転したいの?」
ピ「ハイ! ドライバーズライセンスが欲しいデス(*´Д`*)」
!?
ピ「フィリピン人でもダイジョブデスカ(´・ω・`)?」
私「メイビー」
先ほど調べてみるとフィリピンで免許を持っていなくても、新規に日本で取得できる事が分かったので5年計画くらいで挑戦してもらおうかと思っている。
その前に車のゲームをしても酩酊状態のような蛇行を繰り返す危険運転予備軍のピナちゃんは、その辺りも鍛えていかなければ、教習所を大混乱に陥れる可能性があるので心配である。
フィリピン人の免許取得は道路交通法が改正されて難しくなったようだが、今後本格的に免許取得へ向けて動き始めたら、その工程などもブログで紹介できればと思います。