この記事は、ご近所トラブルが解決しないので、おじさんと直接対決したけど泥沼化の続きです。
上階からの水漏れ被害の話し合いで、初対面の私達に容赦なく怒鳴り散らすドナラーのオジサンに腹が立ったので、「世の中の厳しさを教えてやるんや!」と、リフォームが停止していた期間(2ヵ月分)の家賃と修繕管理費を請求する内容証明を先月送っていた。
ちなみに卑しい私は、家賃分を相場の2割増しに金額設定して請求した(汗)
「4月中に振込が確認できなければ裁判になるよ。」といった文面で送ったけれど、素早く対応をしないと世の中はゴールデンウィークへ入り、お金を振り込もうにも銀行は営業していないのである。
予想はしていたが、オジサン側から何のアクションもないまま5月を迎えたので、面倒だけど連休が明けたら少額訴訟へ移行し、その先も妥協する事無く二度と噛みついてこれないように徹底抗戦を覚悟していた。
しかし連休明けに保険代理店から「オジサンがお金を支払うと言っている」と連絡が入った(驚)
オジサンは内容証明が届き保険代理店に相談したところ、「あのゴリラは容赦がないからどんな手を使っても回収してくる」と大袈裟に言ってくれて折れたようである。
最初から欲を出さずに示談書へサインをしていれば、オジサンはお金を負担する事も無かったのに……
ただオジサンは最後の抵抗なのか「支払う金額を値引きしてほしい」と保険屋へ減額交渉を要求していたが、私は根に持つタイプなので「次にしょうもない事を言ってきたら増額するぞ」と断ると、担当するマンション内での争いが大事になるのを危惧した保険代理店が、保険で1ヵ月分の家賃を負担できるように上手い事申請をして双方が納得する対応をしてくれた。
なんて優秀な代理店だろうか。
こうしてご近所トラブルは一区切りついたかに見えたが、これだけでは終わらせることは出来なかった。
このままでは禍根を残すことになり、部屋を貸し出した時にオジサンが入居者へ迷惑をかける可能性があるからだ。
数日してオジサンからの振込を確認した日、私は保険屋を通してオジサンを食事に誘った。
内容証明を送り付けておいてアレだけど、一緒に食事をしながらわだかまりを解いて和解し良好な関係を築こう。
それでも不貞腐れているようなら、オジサンを見つめながら割り箸でも食べて「こいつに係わると危ないぞ」と思ってもらおう。
そこまでして駄目なら物件は売却しよう。そんな気持ちを胸に秘めての誘いである。
だが断られた(涙)
食事には行かないと言うのだ。

私とオジサンの連絡を仲介してくれている保険屋に「今から家に行くから出かける支度をして待ってろと伝えてくれ」と言い電話を切り、一度は断られたけれど聞かなかったことにしてオジサンの部屋を訪ねた。
※目上の方に対する言葉遣いとして不適切ですが、オジサンは下手に出ると調子に乗るタイプなので、私としても心苦しいですが横柄な言葉遣いをして接しております。記事を読んで気分を害されたら申し訳ありません。
マンションへ到着して、オジサンの部屋のドアを「着いたぞ!開けろ!」と力強くノックをした。とても心が痛い。
ドアの向こうから「ピナ山さん?」とオジサンの声が聞こえたかと思うと、ドアが開きオジサンの姿が確認できた。
「何で食事の誘いを断るんだよ」と聞くと「いや……急だったから」と、以前の怒鳴り散らしていた姿は影を潜め、何だか話が通じそうな気がする。
「支度はできてんのか?」と肩へ手を回して夕食へ連れ出そうとしていると、オジサンの後ろに心配そうな顔をして様子を伺っている女性を見つけた。
結婚してたの?
オジサンと奥様は母国の言葉で何かやりとりをしていたが、表情で何となくオジサンの身を案じているのが分かる。
それもそのはずで、どこまで話を知っているかは分からないが、突然横柄な態度のゴリラが現れて夫を連れ出そうとしているのである。
「食事に行くだけですから1時間くらいで帰るので心配ないですよ」と奥様に伝えたが、日本語があまり得意ではないようで、誤解をされて警察を呼ばれるのではないか?と小心者の私は心配になり、奥様も同席させるようオジサンに言った。
3人はマンションの近くにある個室居酒屋へ入り、居酒屋だけど全員烏龍茶を飲みながら今回のご近所トラブルやお互いの話をした。
どんな心境の変化があったのかは定かではないが、前回の話し合いとは違いオジサンは私の話に耳を傾けてくれて、「あの部屋の入居者に迷惑をかけたら分かってますか?」と念を押すと「分かっている」と理解を示した(安堵)
話をする中で「申し訳なかった」と謝罪の言葉も聞くことができたので、「後は二人でゆっくり食べてください」と恰好をつけて、オジサンから振り込まれた1ヵ月の家賃分を手渡し居酒屋を出た。
被害に合った箇所の保険金とは別に、保険屋から1ヵ月分の家賃とオジサンからは2ヵ月分の修繕管理費を貰っているので、今後を考えれば落しどころとしてはこの辺りだろう。
それにしても元々はオジサンのお金なのに、なぜ近年稀に見るドヤ顔をして手渡してしまったのだろうかと、頬を赤らめながら車を停めていた駐車場へ向かって歩いていた。
しかし、よく考えるとオジサンに返した家賃分もピナちゃんのお金なので、「やっぱり半分返して(;ω;)」とオジサンに泣きつこうかと思ったが、あまりにも格好悪いし再び怒鳴り散らされてはいけないので、涙を呑み自腹で補填した(涙)
こうして2ヵ月以上に渡るご近所トラブルは、ピナちゃんを除く、私・オジサン・保険屋は全員お金を払うはめになったが無事に解決したのである。多分。