この記事は保険屋との攻防と壁のひび割れ(クラック)補修の続編です。
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※本日の記事は草原でウサギやリスと戯れているような私のキュートなイメージが、少し崩れるかもしれませんのでフィクションだと思って読んで頂けると幸いです。
保険で払える水漏れ被害の賠償をなぜか嫌がり逆切れをして、ピナちゃんを悩ませる上階に住むアジア圏出身のオジサンがいる。
2ヵ月近くも解決に向けての進展がないので、プレッシャーをかけようと思い「リフォームがストップしている期間の家賃とマンションの修繕管理費を請求する」と保険屋に伝えてもらった。
オジサンはさらに逆上した(涙)
この記事から読み始めた方のために、ご近所トラブルとなっている水漏れを簡単に時系列で説明すると……
ご近所トラブルの経緯
- 1月:フィリピンのママへの仕送り負担を減らすため、ピナちゃんが不動産投資をはじめる。
- 2月28日:ピナちゃんは古いマンションの一室を購入する。
- 3月1日:上階からの水漏れが発覚。管理会社・保険屋へ報告。
- 上階の住人と連絡がつかず、数日後に連絡が取れると逆切れ。
- 保険屋が説得を試みるも示談書へのサインを拒み続ける。
- 4月中旬:家賃と修繕管理費の請求を臭わせると保険屋が怒鳴り散らされる。
- よく分からない理由に困惑し、もう駄目っぽいので直接対決へ 。←今ここ
オジサンの身勝手な理由
保険屋がオジサンに、リフォームの遅延による損失の請求を行うという私の意向を伝えると、それはもう怒り狂って大変だったようである。
こうなる事が考えられない想像力の無さにも驚きだが、そこで発覚したオジサンが示談書にサインをしない理由が、これまた斜め上の発想で驚かされた。
その言い分とは……
俺(オジサン)の部屋のリフォーム費用も保険で払う!見積もりを取ってるから待て!
加害者側で被害も無いのに当然保険金が出るわけがない。
その説明を保険屋がしても納得しないようで、さらに追加の請求までされてお怒りなのである。
部屋のリフォーム中に話をするようになったお隣さん情報によると、上階の住人はマンション内でも有名なようで、管理組合の総会で割り振られた駐車場の位置を巡り、自分の意見が通るまでお目当ての場所の所有者を恫喝したりと、住民から距離を置かれる色々と面倒な人だと分かった。
示談書にサインを拒まれると、通常は私達(被害者)とオジサン(加害者)の間でトラブルを解決する必要がある。
だが今回は管理会社がリフォーム費用を立て替えて振り込み済みのため、少し複雑な状況になっていて、管理会社を交えての話し合いになる。
オジサンに対して私達は家賃と修繕管理費を請求し、管理会社はリフォーム費用を請求しないといけない。
あれなオジサンと直接対決に
余りにも話が通じないので、ついに私達・オジサン・管理会社・保険屋で話し合いの席が、マンションの近くにある喫茶店で設けられることになったが、敵はオジサンだけではなかった(涙)
話し合い前日、管理会社の担当者から電話が入った。
管「明日はピナ山さんがいらっしゃると話がまとまらないかもしれないので、こちらで上手くやりますから奥様だけ出席して頂けませんかね?」
私「危なそうな人がいるのに妻だけ行かせられないですよ」
管「……そうですよね。相談なんですけど追加の請求を取り下げませんか?」
!?
おそらくこの担当者は話し合いが決裂すると、裁判になったり手間が増えるのを面倒に思っている。
そこで私を呼ばず話し合いの席でピナちゃんを言いくるめて、追加の請求を取り下げさせ、示談書にサインをすればオジサンの負担は無いと話を進め、自分の会社だけリフォーム費用を回収しようとしている思惑が透けて見える。
実はこの担当者には不信感を持っていた。
連絡が遅いことに加えて、被害箇所の見積もりを出すのに業者を指定してきたからである。(個人的に謝礼を貰うため)
管理会社と業者の癒着なんて珍しいことではないので、そういうタイプの人なんだと今後の付き合いも考えて受け入れたけれど、正当な要求を自身の仕事が増えることを嫌がり妥協しろと言うのは管理会社のセリフではない。
そもそも追加請求は示談書に早くサインをさせるためで、オジサンから「ご迷惑をおかけしました」と謝罪があれば、「ええんやで」の精神で取り下げるつもりであった。
それは私がGive & Takeと言う良書を読んだからである。
ギバー(与える人)・テイカー(奪う人)・マッチャー(バランスを取る人)がいて、一番損をしているのはギバー(与える人)だけど、一番成功しているのもギバー(与える人)だと解説している本で、取り上げられている事例が壮大過ぎるけれど、こんな切り口での考え方もあるのか!と発見のある本なので機会があれば読んでほしい。
ただ、この本を読んだら「ギバー(与える人)になろう」と思うけれど、フィリピンでは通用しないので注意してください(滝汗)
担当者に「お前の上手くやるってのは請求を取り下げる事か?」と聞くと「所有者同士で波風が立たないように……」と言い訳をはじめたので、「明日は30分早く来い」と管理会社の担当者を呼び、話し合いの前に二人で話をして、謝罪があれば取り下げるつもりだと伝えた。
なぜなら私は本に影響されてギバー(与える人)になるからである。
話し合いの10分前に仲良しの保険屋に連れられてピナちゃんがやってきた。
こういう席にピナちゃんを呼びたくはなかったのだけど、自身の所有するマンションでのトラブルという責任からだろうか、付いて行くと聞かなかった(涙)
そして約束の時間から10分が過ぎた頃、問題のオジサンが姿を現した。
オジサンは保険屋の姿を確認すると、こちらに歩いてきて席に着くなり怒鳴り散らした。
オ「おい!ふざけたこと言ってんじゃねーぞ!!」
えぇ……
日本語がペラペラだし、いきなりアクセル全開である。
ちなみに話し合いの場所は喫茶店なのだけど、私達の他にもお客さんは2名入っている状態なので恥ずかしい。
Youtubeにアップロードでもされたら立ち直れないので、スマホで撮影してはいないだろうかと、それはもう周囲を警戒した(笑)
保険屋が「あなたの部屋からの水漏れが原因なのだから落ち着いて」と窘めるのだけど、オジサンはさらにヒートアップする。
「こっちは急に金を払えとか言われてんだぞ!」と言うのだけれど、それはオジサンが示談書にさっさとサインをしないからではないかと、その場の誰もが思っただろう。
この年になると他人から怒鳴られることは滅多にないが、このオジサンは初対面の私にも容赦のない怒号を浴びせられる熟練のドナラーである。
これまでも怒鳴ることで相手を委縮させたり面倒に思わせて、自分の思い通りに物事を運んできたのだろう。
しかし熟練のドナラーも今回ばかりは相手が悪い。
M男の私は怒鳴られても気にならないタイプだからだ。※怖そうな人は除く
こんな間近で、S席で珈琲を飲みながらドナラーショーが見られるなんて、残りの人生でも数えるほどだろうしチケットピアでも入手は困難である。
オジサンの怒りのボルテージが下がりそうになると、「請求額を増やしてもいいですか?」と燃料を投下してショーを盛り上げた。
保険屋に「太郎さんも煽らないで!」と何故か私が咎められ、「このショーは俺が仕切るぜ!」と言わんばかりに、保険屋はオジサンに今回の請求の正当性を説明するのだけど、話の途中でドナラーショーが再開したり、別の話題を出してきたりして全然話が進まない。
管理会社の担当もプリントアウトした資料を見せながら説明を試みるのだけど、返答に困る状況になるとオジサンは怒鳴るのである。
そんな姿を見ていると不思議なことに気が付いた。
頭に血が上って怒鳴り散らしているように見えるけれど、興奮した状態で話の内容を理解してタイミングよく怒鳴ったり、話題を変えたりできるものなのだろうか?
保険屋に「あれ演技なんじゃないの?」と耳打ちすると「俺もそんな気がする」と返事をした。
オジサンは机を叩いて威嚇をするのだけど、飲み物が置いてある机は叩かない。
これは完全に演技だ!プロのドナラーだ!と思っていると、隣にジュースを持つ手がプルプルと震えているピリピン人がいたので、「このオジサンは本当は怒ってないよ。ショータイムだと思うといいよ。」と教えてあげたが、ピナちゃんは怖いようなのである。
ピナちゃんが怖がるのは避けないといけない。
後ろ髪を引かれる思いで「そろそろ普通に話をしませんか?」とショーの閉幕を提案するものの、急に落ち着いて話すのが恥ずかしいのか「急いでんなら俺の部屋に水漏れを教えにくれば良かったじゃねーか!」と、いちゃもんをつけ始めた。
おい!奥さんが見つけたんだろ!何でこねーんだよ!
誰に向かって口きいてんだ!!もういっぺん言ってみろ!
それまではオジサンの発言を温かく見守っていたけれど、ピナちゃんへの挑発に腹が立ち怒鳴り返すと、怒鳴られ慣れていないのか黙り込んでしまった。
管「〇さん、ピナ山さんは謝罪があれば請求は取り下げるって言ってるから、このままじゃ裁判になっちゃうよ(汗)」
オ「……」
私「気が変わった。こいつは情けをかけたら増長するタイプだから請求はしますよ。」
オジサンは席を立ち、口も開かず珈琲代も払わず帰っていった。
反省どころか損得勘定も出来ず歩み寄る姿勢も見られないので、このようなタイプの方との交渉は時間の無駄である。
こうしてご近所トラブルは泥沼状態へと発展した(涙)
オジサンは味を占めるもの(涙)
オジサンは私が裁判に踏み切る気はないと踏んで、最後のゴネ得を狙っているのかもしれない。
だけど怒鳴っても世の中には思い通りにならないこともあるとオジサンに知ってもらい、今後の被害者を増やさないためにもとことん付き合おうと思う。
さっそく昨日、月末までと支払い期限を切って内容証明郵便を送った。
ゴールデンウィークがあるので、オジサンに残された猶予はあまり無いのである。
それを無視するようなら裁判になり、支払い命令も拒むなら、完全に赤字になるけれど強制執行で預金ではなく、精神的に辛い動産を差し押さえようと思う。
※文章では伝わりにくいかもしれませんが、気の小さい私は声を震わせて失禁をしております。