この記事はフィリピンパブで働く女性の指針となるフィリピーナの続きです。
イギリスがEUを離脱し為替相場が恐ろしい動きをしているのを、オフィスでピナちゃんが作ってくれた弁当を食べながら眺めていると、ジェシカが「相談したい事があるんだけど・・・今日大丈夫かな(´・ω・`)?」と友人を連れて訪ねてきた。
私のオフィスは時々フィリピン人お悩み相談会の会場として使用されり。
許可した覚えもないし仕事にならないので追い返そうとした事もあるが、当人達も仕事の邪魔をしていると認識しているのか、毎回オフィスの掃除をしたり飲み物を差し入れたりしてくるので、その心意気を無下にもできないのである(汗)
ただ私は顔に似合わず綺麗好きなので掃除をする箇所はほとんどなく、10分もすれば宴会のような騒がしさになっている(涙)
「今日大丈夫か?」と言われても「なぜ電話で確認をしないんだい?」と思うところはあるが、せっかく訪ねてきたのを追い返すわけにもいかないので二人をオフィスへ通した。
ジェシカの連れてきた友人フィリピーナにあいさつをすると、そのフィリピーナとは以前会ったことがあり初対面ではなかった…
私「こんにちは。はじめまして。」
?「初めて違いマス(´・ω・`)」
(‘A`)?
?「前は生意気でゴメンナサイ(´・ω・`)」
(‘A`)ダレ・・・?
カ「カティデス。前にコーヒーショップで会いマシタ(´・ω・`)」
(‘A`)・・・!?
フィリピーナとの出会い
カティという名前を聞いて、ジェシカが連れてきたこの女性の事を思い出した。
カティはジェシカと同じフィリピンパブで働いている女性で、初めて会ったのは一年以上前になるが、ピナちゃんとカフェへ入ると偶然にもジェシカとカティがいて、せっかくなので一緒に飲もうと相席した事があった。
その時にカティがサンドイッチをあまりにもクチャクチャと音を立てて食べるので、やんわりと注意をした所「フィリピンでは普通だから」と全く気にしていない様子でフィリピンスタイルを貫くタイプか…あまり関わりたくねーな…と思うファーストコンタクトだった。
その後もセルフサービスのカフェなのに飲食した物を片付けず帰ろうとするので「それは片付けないと駄目だよ」と教えても「スタッフが片付けるデショ」と言い、見かねたジェシカがカティのゴミを片付けているのを見て、何て気分を害する女性だろうかと不快な気持ちになり、私の気持ちを察したジェシカは集まりにカティを連れてくる事はなかった。
フィリピーナのお願いごと
数年ぶりに再開したカティは、相変わらず露出の多い服だったが金髪だった髪は黒くなり、何より以前の小生意気なツンツンとした態度は無くなり妙にしおらしいのである。
色恋の話を店のお客さんに相談するわけにもいかず、悩んだ末に私が恋のマエストロと呼ばれている噂を聞きつけ訪ねてきたのだろう。
私「で、相手はどんな男性なんだい?お客さんかい?」
?
私「まさか・・・妊娠したの?」
ジ「太郎、何言ってるの?男の話だと思ってる?それにカティお店辞めたヨ」
私「違うの?えっお店辞めたの?」
カ「ハイ。今度お昼の仕事シマス(`・ω・´)」
恋のマエストロなんて呼ばれた事もないし、色恋に関して白帯レベルの私に恋愛相談なんてする分けがないと思い出した。
それなら何の相談だろうか。
おじさんには嫌な予感しかしないよ(涙)
二人が訪ねてきた理由を聞いてみたけれど、口を噤み何だか言いにくそうな顔をして肝心の相談事を話さないのである。
私「言いにくい事なの?身元保証とかそういう話かい?」
ジ「あの…太郎の持ってるアパート…レントできないカナ(´・ω・`)?」※訳:太郎のアパート借りてもいい?
!?
話を聞くと現在カティはフィリピンパブの同僚と店の近くのアパートをシェアしているが、フィリピンパブを辞めて昼の仕事が決まったもののアパートから職場までの距離が遠く、住んでいるアパートを出て職場の近くで新しくアパートを借りようとした所、外国人で保証人もいないカティはアパートを借りる事ができなかったようである。
困り果てたカティはジェシカに相談して、私の所有物件に住めないか聞いてきたのである。
これまでも似たような話はあったけれど知り合いにお金を貸したり家を貸したりすると、トラブルがあった時に揉めるのが嫌なので、このような話が出る度に「親兄弟、女、子供でも滞納したら容赦なく追い込むぞ」と大げさに話をして断っていた。
私が知人に家を貸したくない事を知っているジェシカは言い辛そうであったが、それでも相談してきたという事はよほど切羽詰まっているのだろう。
カティの事情は何となく理解したが、以前のマナーの悪さを知っているので本音を言えば貸したくない。
だがこの日のカティを見ていると、以前とは別人のようで日本の常識やマナーを身に着けたようにも思える。
しかし貸す貸さない以前の問題で郊外物件の売却を進めているため、職場の近くに所有物件があるか分からないのである。
そんなに都合よくアパートは持ってないぞと思いながら住所を聞いてみると、運が良いのか悪いのか売却が思うように進んでいない物件が職場の目と鼻の先にあった(涙)
こうして外国人専門の保証会社を付けてくれる不動産屋に連れていくか、それともカティの新たな門出を祝い気持ちよく貸すべきか少ない脳みそで悩む事となった。
つづく
完結させようと思いましたが、上手い事まとめる事ができませんでした(涙)