この記事は日本での仕事を見つけたフィリピーノの続きです。
先日の記事について、多くのご心配やご助言を頂きましてありがとうございました。
まだデニスがお金を支払ってからそれほど時間も経過しておらず、100%騙されたとは言えない状況ではありますが、気にかけて頂いている方もいらっしゃると思いますので、その後の経過を報告したいと思います。
妻が妊娠したデニスは、何かとお金が必要になっていた時に友人の友人から日本での仕事を紹介される。
友人と共に日本で働く事を決めたデニスは、業者から説明を受けて自分の月収以上の5000ペソという大金を渡航準備費用として支払うが、職場の社名や詳しい住所等を知らされておらず、私達に日本行きを伝えた時に「騙されてるんじゃないの・・?」と言われ、怒り気味にスカイプを切ったのである。
スカイプが切られた後で何度もコールしたが、傷心気味なのか怒っているのかデニスがスカイプに出る事はなかった。
日本で仕事が出来ると浮かれたデニスが、業者が説明した事を聞いていなかったという可能性も彼の性格からして十分ありえるのだが、悪い予感が当たり本当に大金を騙し取られたのであれば、貯金をしていないデニス一家にとっては大問題となるだろう。
デニスと奥様が通常の生活を送るだけであれば、小さな借金をしながら何とか食いつなぐ事は出来るが、お腹が大きくなれば奥様は仕事が出来なくなるし、病院での検査や出産で支出が増えるのである。
さらに現在デニスの家には奥様の姉妹とその子供も田舎から出てきて何故か一緒に生活しており、生活費は全てデニスと奥様の給与で賄われている。
さらにさらにデニスは奥様の両親に僅かながら毎月仕送りもしており、デニス家の家計は収入を支出が上回り毎月の収支はマイナスとなっている。
以前その話を聞いた時にこんな会話があった。
私「奥さんの家族を田舎に帰らせるか働いてもらうようにしたら?」
デ「俺はそんな事は言えない」
私「そのうち生活できなくなるでしょ?」
デ「そうなんだよね。でも追い出すみたいになるから・・」
フィリピンの家族を大切にする文化と旦那としてのプライドが合わさっているか、優しい性格で言えないだけなのか本当の所は私には分からない。
結婚し子供も生まれるとなれば本当はフィリピンに留まりたいが、 このままではいずれ破綻すると思案した結果、突然転がり込んできた日本行きの話に飛びついたのだろう。
日本に住んでいる私達が手助けできる事は、実在する会社なのか?評判はどうなのか?を調べるくらいしかできない。
その前に日本への渡航や、そもそも就職話が本当なのかも疑わしいので、翌日ピナちゃんファミリーの大黒柱で私が最も信頼している叔父さんに連絡をしてみた。
ピ「ティート(叔父さん)、デニスの様子はどうですか(´・ω・`)?」
お「また喧嘩でもしたのか?」
ピ「違います。日本で仕事するだって(´・ω・`)」
お「え!?本当に?すごいな!」
ピ「でも太郎が騙されてるかもしれないって言ってる。デニスお金払っただって。」
お「少し前に借りにきたけど、あれかな・・。病院代って言ってたけど・・」
ピ「多分それエージェントに払ってる。心配だからティート調べてくれる?」
お「いいよ。デニスに詳しく聞いてみるよ。」
そして本日、叔父さんから連絡があり話を聞くと、結果は残念ながら「多分騙された」との事であった。
話を持ってきたデニスの友達の友達や会社と連絡が取れないようである。
またデニスの友達もグルだった可能性もあるという。
このような事は警察に言っても解決してくれる事はないので泣き寝入りするしかないようだが、デニスの生活が心配になった。
幸いにも早まって辞めた仕事は叔父さんといっしょに謝りにいくと、快く再雇用してくれたので良かったが、仲介業者に支払ったお金は返ってこないのである。
損失を穴埋めするには1万5千円程度なので送金してあげれば簡単に解決するのだが、冷たいようだが私は援助に線引きをしている。
服や食べ物をフィリピンの親族にプレゼントする事があっても、私がお金を援助するのはピナちゃんのママだけと決めているのである。
病気などの重大な事であれば当然助けるが、その他の事であればお金を貸す事もしない。
それはフィリピンの文化も関係しており「お金を持っているものが与えるのは当然」という考え方を私は受け入れていないからである。
中途半端な気持ちで援助すれば次第にそれが当然となり、無意味に生活レベルを引き上げてしまい、一人を助ければ他の親族も頼ってくるので、いずれ私達の生活を圧迫する事になるだろう。
私が最優先で守るのはピナちゃんとの生活で、次にピナちゃんのママなのだ。
金銭面で手助けできるが助けないのは心苦しいが、ピナちゃんのファミリーには各々の家庭で自立して欲しいと願っている。
偉そうな事を言ってしまったが今月はママへの仕送りを増額して、ママが助けた事にして陰ながらデニスを手助けしようと思っているのである(笑)