タガログ語を話す奴隷もん

  • 2014年12月19日
  • 日常
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先週、ピナちゃんとデパートへ出かけた。
クリスマスケーキを選びに行くのが目的だと伝えていたが、真の目的はピナちゃんへ贈るクリスマスプレゼントのリサーチである。

デパート内を散策しながらピナちゃんが何に興味を示すのか観察し、後日その商品をサプライズで渡すという男前なプランを計画しているからだ。


我ながら本当の国籍はイタリア人なのではないか?と錯覚しそうになるほど女心を知り尽くした行動だが、本当の所は以前コメントで教えてもらった事を、いつも通り自分の手柄にしているだけである。

この時期のデパ地下はケーキもクリスマス仕様になり、美味しそうなケーキで溢れて選ぶのが楽しい。
まずは一周して好みのケーキに目星を付けてから検討しようとしたが、美味しそうなケーキを見かける度にピナちゃんは心を奪われ、ショーケースの前で固まってしまうので結局一軒一軒見て周った。

優柔不断なピナちゃんに加え多種多様なケーキのお陰で、実に2時間近くウロウロしていた。
ピナちゃんは自分でケーキを選びたいのだろうと思い、私はアドバイスはするもののケーキの選定には口を挟まないでいたが、あまりにも長時間立ちっぱなしで足も疲れたので、「これが一番美味しそうじゃない?」と、ピナちゃんを誘導してみる事にした。

ピ「ウーン(‘A`)・・・」

私「美味しそうだし、これにしようか?」

ピ「ウーン(‘A`)・・・」

私「もう少し選びたいの?」

ピ「イイデスカ(´・ω・`)?」 

私「う・・うん。いいよ(・`ω・)b」

足は痛いし全く良くないのだが、ピナちゃんにこう言われると断れないのが惚れた弱みである。

それからさらに一時間ほど熟考した結果、ようやくチーズケーキを買う事が決まった。
まさかケーキ選びにこれほど時間が掛かるとは思っていなかったが、フィリピン人のクリスマスへ掛ける情熱が妥協を許さなかったのであろう。

その後、本来の目的であるピナちゃんの欲しそうな物を見つけるため、各フロアを見て周っていると突然ピナちゃんが騒ぎ始めた。

ピ「アイッ!? 太郎!! ドレエモン! ドレエモン!」

私「奴隷モン?」

ピ「フィリピンのドレエモンいるデス!!」

私「フィリピンの奴隷(((( ;゚д゚)))?え?」

興奮気味に何かを訴えるピナちゃんが指をさす方向を見ると、そこには「ドラえもん」がいた。そう日本の国民的人気アニメで誰もが知っている猫型ロボットのドラえもんである。

ピ「ドレエモンはフィリピンのアニメデスよ(*´Д`*)人気デス」

私「ドラえもんは日本のアニメだよ。」

(((( ;゚д゚)))!!

私「ドレエモンじゃなくて、ドラえもんだよ。」

(((( ;゚д゚)))!!

話を聞くとドラえもんはフィリピンで人気のアニメのようで、昔デパートに設置してあるテレビで見た事があるらしい。

デパートにドラえもんがいたのは、未来デパートからの贈り物という催し物で、バーチャルタイムマシンに乗って未来へ行けるという物だった。

ピナちゃんがタイムマシンに乗りたそうにしているので、係りの人にお願いして乗せてもらう事になり、タイムマシンに乗り込んだピナちゃんは、3Dメガネとヘッドフォンを装着して一人未来へと旅立っていった。

こんな感じで映像が数分間流れて360度3D映像が楽しめる。

タイムマシンに乗り込んだピナちゃんだが、ほどなくしてタイムマシンが動きだしたのか

オ・・オイ・・!! アーイ(*´Д`*)ウヒー

楽しいのか声が出てる(´;ω;`)
傍から見れば大きなメガネとヘッドフォンをしたフィリピン人が、キョロキョロしながら騒いでいる混沌とした状況なのだが、とても楽しそうである。

アーイ! ドレエモーン! ドレエモーン(*´Д`*)

腕を伸ばし開いた手をキュッと閉じるピナちゃん。これは・・ドレエモンを捕獲しようとしてる・・・
ドレエモーン!逃げてー!

周りからの視線が恥ずかしかったが、ピナちゃんの行動が余りにも面白くて吹き出してしまいそうなのを耐えるのも大変であった。
タイムトラベルを終えたピナちゃんは私の気苦労も知らず、満足気な表情を浮かべて「ドレエモンいたデスヨ(*´Д`*)」と、嬉しそうに話しかけてきた。

今日一番の笑顔である。

ピナちゃんはドレエモンが好きなのだろうか・・?クリスマスプレゼントにドレエモン?
私の想像していない物へ興味を示したので、プレゼントをどうするか再検討する事となった。

ミッキーマウスを知らないピナちゃんに認知されているとは・・さすがはドレエモンである。

フィリピーナの心を掴む

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