小さな事でも誰かに認めてもらえると自信に繋がる。
頭の良さ、足の速さ、面白さ、優しさ、笑い方、運転技術、気前の良さ等々。誰もが何かしらの良い所を持っていて、褒められたり認められたりする度に、少しずつ自信を持つようになる。
そのような経験がピナちゃんには圧倒的に不足していて、とても素晴らしい女性でありながら自分に自信がなく、自己評価がとても低かった。
恥ずかしがり屋で引っ込み思案な所があるので、自分を主張するのが苦手な事も影響しているのだろう。
バカなくせに、最近まで謎の万能感を持っていた私とは対照的である。
日本人社会では否が応でも外国人のピナちゃんは目立ってしまう。初めて外国人と接する人達に限らず、ピナちゃんを警戒する者もいた。
これまでの人生で注目される事のなかったピナちゃんは、日本人と接することに最初はビクビクして私の陰に隠れていたが、「大丈夫だから行ってみろ」と尻を叩かれ日本人の輪に足を踏み入れた。
もともと素直で優しい性格なため次第に受け入れられ、勇気を出して日本人コミュニティに飛び込んだピナちゃんを、喜ばしい体験が待っていたのである。
すごく褒めてくれる。
何かを手伝ったり、漢字を覚えたり、料理を作ったり、おどけてみたりすると、周囲の人達が褒めるのだ。
周りの人に恵まれた事もあるけれど、こんなにも褒められ認められることは初めての経験で、ピナちゃんは日本と日本人が大好きになった。
だけど「みなさん優しいデス(*´Д`*)」と周囲の人たちの優しさに感謝して、相変わらず自己評価は低いままだった。
これは成功体験が足りないのではないか?
私はそう思い、すぐさま漢字検定に申し込み試験を受けると、公文で勉学に励まれておられるピナちゃんは見事に合格した。
この偉業はさすがに自信になるだろう。
だが、「さすがピナちゃん!おめでとう!」と祝うも、「太郎と先生のお陰デス(*´Д`*)」と自分の手柄にしない(涙)
無欲である。
出世できないタイプである。
ブログやツイッターで、自分のことを書かれているのを知らないので仕方がないけれど、先日発売したダイエットレシピ本も「誰も私の料理を見たいと思いマセン(´・ω・`)」と本にも自信を持っていなかった。
しかし、蓋を開けてみると皆様のおかげで‥‥‥
カテゴリランキングで1位になったのである(汗)
だけど、それでけでは終わらなかった‥‥‥
Kindleストア全体の無料本ランキングでも1位になった(滝汗)
これは太宰治の壁に阻まれて、全米が涙した名作絵本”金玉太郎の冒険“でも成しえなかった記録である。
動揺しているのか変なテンションの記事になっていますがご容赦ください。私は震えている。西野カナばりに震えている。ここが奈良なら鹿の母性をくすぐるほど、生まれたての小鹿のように震えている。「何を言ってんだこいつは」と[…]
この事実を突きつけるとピナちゃんは泣いた。
めっちゃ鼻水を垂らしてた(笑)
我が家のフィリピン人妻の生態
現実を受け入れられないピナちゃん😂 pic.twitter.com/Zgs0MrXy6b
— ピナ山太郎 (@pinayamataro) December 24, 2019
ブログを読んでくれている皆様を知っている私が、いくら「大丈夫」だと言っても、ピナちゃんは半信半疑だった。
それが本当に自分の作った料理本を、多くの方に見て貰えたことが嬉しかったのだ。
その後、Amazonやブログに本の感想を書いてくださる方もいた。
「悪口を書かれるかもしれマセン(´・ω・`)」と怖がって、Amazonレビューを見る事ができないピナちゃんに、寄せられたレビューやコメントを読んであげると‥‥‥
皿を洗っていた手も止まり、大号泣である。
寄せられた「最高の良書」「すばらしい一冊」「良い本をありがとう」の言葉に、ピナちゃんの目に涙が溢れた。
まだまだ料理経験の少ないフィリピン人の出した本に、文句を言われることはあっても褒められるとは思っていなかったのだ。
余程嬉しかったのか、ピナちゃんは「また本を作りたいデス(´;ω;`)」と言い出した。
ちょっと自信をつけてるやないの!(驚)
先日の記事で「ピナサンタからのクリスマスプレゼントやで!!」なんて書いたけれど、逆にピナちゃんは最高のクリスマスプレゼントを受け取った。
レビューを印刷してピナちゃんに渡すと嬉しそうに眺めて、宝物BOXに収めては取り出し、暇さえあればずっと見ている(笑)
この調子でピナちゃんの自己肯定感が高まれば、本当に本を出して良かったと思えるだろう。
私は手をモミモミしながら、ピナシェフに和食レシピなんかを勧めるのである。
ダイエットレシピ本をダウンロードしてくださった皆様、レビューやコメントを書いてくださった皆様、ありがとうございました。
もし本をダウンロードされた方で、「宝物BOXの中身を増やしてやるぜ」と言う方がいらっしゃいましたら、是非Amazonレビューにご協力ください。
ピリピン人が喜びます。
これまで要望があっても「紙の本での出版は難しいです。」と答えていましたが、もしかすると紙の本になるかもしれません。
ただ私達の利益は無しにしても、カラーページは制作コストが膨らみ、出版社の取り分等を考えると現実的な販売価格にならない可能性がありますので、出版はまだ未定ですが、また進展がありましたら報告いたします。