ピナちゃんの喜ぶ花見スポット

同じマンションに住むガーデニング友達のおばちゃんから、鉢に植えられた小さな桜の木を頂いた。

花見を考えている時期で我が家でも桜の話題で持ち切りだったので、ピナちゃんが喜ぶ事は明白であった。

 

私はお礼にサボテンの頭頂部にタンコブのようにできているサボテンJr.を根こそぎ取り、ビニール袋に入れおばちゃんに持たせた。

丹精込めて育てたサボテンJr.達であるが、桜との大型トレードとなると数でバランスを取るしかなかったのである。

Jr.達には新天地で大輪の花を咲かせてもらいたい。

 

その晩、違和感はあるが食卓の中央に新入り(桜)を設置し、桜を眺めながら二人で花見の計画を立てていた。

ご存知のように花見時期の天気は下り坂で、雨が降れば桜が散ってしまうため日取りを決めるのは慎重にならざるを得なかった。

 

ピナちゃんの公文や食材の買い出しに加え、私の仕事柄この時期は入居者の入退去が頻繁に行われており、ここで手を抜けば1年間の収支に大きく影響を与える為、スムーズに日程を決める事ができなかったのである。

それでも何とか日程を整え近所の花見スポットへ行く事になったのだが、前日になり突然ピナちゃんが「おばあちゃんも一緒に行きたいデス(‘A`)」と言い出したのである。

 

祖母は年齢のせいか体調を崩しやすい事もあり長時間の外出は控えているのだが、ピナちゃんの誘いとなれば無理をしてでも参加するかもしれない。

しかしそれが原因で寝込んでしまってはピナちゃんもショックを受けるだろう。

 

「ばあちゃんは長時間の外出は難しいので花見は二人で行こう」と事情を話すと、「二人でも行くけど、おばあちゃんとも花見はしたいデス(*´Д`*)」と欲張りな提案をしてきたのである。

先ほどの話を聞いていなかったのかと思い、もう一度説明しようとすると話を遮るように頂き物の桜の植木を指差してきた。

ピ「おばあちゃんの家、これ持って行くデス(*´Д`*)」

ピナちゃん…あなたは天才なのかい?

 

花は二つしか咲いていないが桜には違いがない。

花より団子という言葉があるが、花より祖母のピナちゃんにとって祖母と花見気分を味わえて皆が幸せになれるベストな選択である。

私はピナちゃんを撫でくりまわしておいた。

 

花見当日は生憎の曇り空であったが、車に桜や弁当を積み込む楽しそうなピナちゃんを見ていると天気はどうでもよくなった。

いつものように私達の到着を車庫の前に出て待っている祖母との再会に、早くもピナちゃんのテンションは最高潮となり祖母に駆け寄り、ひとしきりまとわりついて満足したのか祖母に手を引かれ家の中に入っていった。

すっかり持ってきた弁当や桜の事は忘れているようである…

 

仕方がないので一人黙々と運んでいると、当初の予定を思い出したピナちゃんが手伝いにきてくれた。

ピ「忘れてた(*´ェ`*)」

うん・・知ってる。

 

持ってきたレジャーシートを広げて桜と弁当を配置していると、それを見た祖母が「寒いから中で食べよう」と言い、花見というよりも普通の食事になってしまったが、ピナちゃんも祖母も楽しそうにしていたので「たまにはこんな花見も良いな」と、微笑ましい気持ちで縁側に出て煙草を吸いながら室内の会話に耳を傾けていると、私のブサイク談義に花を咲かせているのである(涙)

ば「小さい頃の太郎はそりゃあ可愛かったけど、体が大きくなってから不細工になってねぇ(´・ω・`)」

ピ「(´∀`*)エッエッエッ(※笑い声)」

ば「太郎のお父さんは大人になっても男前なのにねぇ(´・ω・`)」

ピ「(´∀`*)エッエッエッ(※笑い声)」

普通、孫の方が可愛いいのではないのだろうか?

 

こうして祖母の家での花見?は幕を閉じたのである。

忙しくて外での花見に連れて行ってあげれなかったので、来年はどこかへ連れて行ってあげたい。