先日、祖父が庭の畑を耕すと言うので、ピナちゃんと畑仕事を手伝いに行ってきた。
祖父は庭になる作物をピナちゃんが楽しそうに収穫するのを見るのが楽しみで、次から次へと新たな作物を育てたり木を買って植えている（汗）
朝早くから祖父母の家へ向かうと、すでに祖父はプランターへキュウリやナスビ等を植え終わり、縁側に腰かけて一休みしていた。
なんて仕事の早い老人だろうか……
このままでは畑も耕し始めそうな勢いだったので「じいちゃん！後は俺たちがやるから（汗）」と、せっかく来たので爪痕を残して帰りたい私達は祖父に休んでもらおうと思ったが、祖父は「ピナちゃんの服が汚れるといけないから(´･ω･｀)」と渋っていた。
((私の服はいいのかい？))と思いながらも「洗えば大丈夫だから」と、クワを手に取り畑へ足を踏み入れると、さっきまでいたピナちゃんの姿が見えない。
「あのピリピン人！さぼる気か！」とよこしまな考えが頭を過ったが、横着な私と違ってピナちゃんは誰かの役に立つのが好きなので、きっと祖母の寝顔でも見ているのだろう。
仕方がないので一人で畑を耕しはじめると、「おじいちゃーん(*´Д｀*)」と楽しそうに祖父を呼ぶピナちゃんがの声が聞こえた。
声の聞こえた方を振り返ると……
本格的な恰好に着替えて、長靴をはこうとするフィリピン人の姿があった（笑）
頭にタオルを巻きリフォーム用の服を身にまとい、お気に入りの長靴を履いて、やる気に満ち溢れていらっしゃる。
農作業専門誌から飛び出してきたような姿を目撃した祖父は「ハヒー(；∀；)」と爆笑していたが、調子に乗ったピナちゃんがしたり顔で祖父に近寄り握手を求めると、それもツボに入ったようで笑い過ぎて声にならなくなっていた（笑）
その後も祖父が息を整えて落ち着きを取り戻すと、ピナちゃんがチラリと祖父に目をやると、再び祖父は笑ってしまい悶絶していた（涙）
作業着があるなら服を汚さないで済むな！と思い、ピナちゃんに「俺の服はどこにあるの？」と聞くと、「無いﾃﾞｽﾖ(‘A`)」と言われ、このフィリピン人は手柄を独り占めしようとしているのではないかと勘繰った。
いや、まさかピナちゃんに限って、そんな事はないはずだ……
私がクワを持ち畑へ入ると「ｱｺがするの(´･ω･｀)」とクワを取り上げられ、一人で畑を耕して祖父に褒められようとしているな！と確信した。
ピナちゃんは耕した。
途中で「交代する？」と聞いても「ｱﾖｺ(‘A`)!!」（訳：イヤです。）とクワを離さない。
黙々と耕し、雑草を取り除き、ついに一人でやり遂げた（驚）
満面の笑みを浮かべ「できﾏｼﾀｰ.｡ﾟ+.(･∀･)ﾟ+.ﾟ」と祖父に報告すると、「ありがとう。助かったよ」と言われ、ピナちゃんもご満悦である。
頑張ったピナちゃんに何かご褒美をと考えていると、庭の隅にオレンジの木を見つけた。
オレンジの木はフェンスからはみ出し崖へ伸びていて、危なくて収穫できないので放置されている。
祖父に「あのオレンジを貰ってもいいかい？」と聞くと、「危ないから他のにしとけ」と言われたが、小さな頃から崖下に伸びる果物を私はこっそり取って食べていたので慣れたものである。
フェンスを乗り越えてオレンジを収穫しては、フェンスの内側で網を持って構えるピナちゃんに、ポイーっとオレンジを放り投げると、ピナちゃんは飛んでくるオレンジをキャッチするのが楽しそうなのである（笑）
畑仕事の報酬に崖にせり出して、じいちゃんが収穫できない場所のオレンジをもらった。
ピナちゃんはフェンスを越えて飛んでくるオレンジを受け取るのが楽しくて笑うのだけど、つられて笑ってしまう😂 pic.twitter.com/zNkeY5zRCB
— ピナ山太郎 (@pinayamataro) 2019年4月17日
収穫したオレンジ
根こそぎオレンジを収穫して兄と姉に分けてやろうと仕分けを行っていると、祖父からさらなる報酬を受け取ることになった。
じ「ピナちゃんが頑張ってくれたから、あの畑は好きに使っていいぞ」
ピ「本当ﾃﾞｽｶ(((( ;ﾟдﾟ)))」
じ「好きな物を植えるといいよ」
何ということでしょう……
じいちゃん孝行をしただけなのに畑を使わせてもらえるなんて……
昨年から家庭菜園へ興味を持ち、自宅のバルコニーでひっそりと作物を育てていたピナちゃんには、とても嬉しいプレゼントだ。
バルコニーで野菜を育てるピナちゃん
幸いにも一度植えてしまえば、この畑は近年流行りのオートメーション化（人力）がされている。（上手く育たないとピナちゃんが悲しむので祖父が目を光らせて水やりをするため）
しかし私達は畑で作物を育てた経験がないので、サツマイモが第一候補なのだけど、未だに何を植えようかと悩んでいる。
